生成AIを業務で活用する方法は大きく3パターンあります。
①自社専用のChatGPT環境を構築する
②業務プロセスに生成AIを組み込む
③自社サービスに生成AIを組み込む。
本コンテンツでは、あらためて生成AIの概要や企業が生成AIを活用する意義についてお伝えし、3つの活用パターンについて、実際の活用事例と合わせて解説します。
また、生成AIを企業活動に取り入れる際の注意点についても解説しますので、生成AIの活用を本気で考えている企業はぜひ最後までお読みください。
「yaritori」は、最新AI「GPT-4o」を搭載した国内初のメールサービスです。メール文の自動生成・返信、翻訳・変換、メールの自動仕分け機能などさまざまなAI機能がつかえます。
サービス概要を記載した資料をお送りしますので、「最新AI」による業務効率化に興味がある方はぜひダウンロードしてください。
生成AIとは?膨大なデータをもとに、新しいコンテンツを生み出す技術
昨今話題の生成AI(Generative AI)とは、文章、画像、音声など、さまざまな形式のデータを生成することができる技術のことを指します。これまでのAIは、決められた仕事を自動化してくれる存在でしたが、生成AIは膨大なデータからパターンや関係を学習し、新しいコンテンツを生成してくれます。
生成AIが学習し、人間からの指示(プロンプト)を受けて新しいコンテンツを生成する一連の流れは、「AIモデル」と呼ばれるシステムによりおこなわれますが、AIモデルにはさまざまな種類があり、得意なことが異なります。
代表的なAIモデルとしては、非常に高い言語処理能力をもち、さまざまな文章生成AIに採用されている「GPT」があります。アメリカのスタートアップOpenAI社が開発・運営しているAIモデルで、昨今、ビジネスの世界で大きく話題になっているAIチャットサービス「ChatGPT」に組み込まれています。
生成AIを活用した具体的なサービス・ツールについて、もっと詳しく知りたい方は「【初心者必見】最新テクノロジー「生成AI」の基礎知識と最新情報をご紹介」もご覧ください。
企業・ビジネスで生成AIの活用に取り組む意義
一般ユーザー向けに普及しはじめた生成AIですが、企業活動に取り組む意義はどのような点にあるか整理します。
自動化・効率化によるコスト削減
生成AIは、文章、画像、音声などを自動で生成することができます。うまく活用すれば、カスタマーサポート、コンテンツ作成、レポートの作成など、様々な業務の自動化が可能です。
その結果、人件費の削減ができるのと同時に、既存社員の方々には、より創造的な仕事に時間を使ってもらえるようになり、会社全体の生産性アップが期待できます。
新しいアイデアによる発想の転換
たとえば、AIチャットサービス「ChatGPT」に「⚪︎⚪︎に関する新規事業のアイデアを出して」と入力すると、インターネット上に存在する膨大なデータをもとに、多様なアイデアを提案してくれます。
新規事業に限らず、新製品や新サービス、キャンペーン、デザインなど、幅広いクリエイティブな業務でも、同じようにアイデアを提案してもらえます。
提案内容にはそのまま使えるほど精度が高くないものも混ざっていますが、参考にすることで、新しい視点が得られます。また、人間には不可能なスピードで複数案を提案してもらえるため、高速で検討を進められるメリットもあります。
顧客満足度の向上
生成AIは、インターネット上のデータだけでなく、顧客の好みや行動履歴といったデータを読み込ませることも可能です。その結果、お客さま一人ひとりに寄り添った連絡対応など、パーソナライズされたコンテンツの生成もでき、コミュニケーションやマーケティング活動をより効果的におこなえます。
人が関与しないことにより、24時間体制で対応がおこなえることも、お客さま満足度を高められるポイントの一つです。
企業・ビジネスでの生成AI活用3つのパターン
企業・ビジネスで生成AIを活用するパターンは3つに分類されます。
自社専用のChatGPT環境を構築する
ChatGPTは誰でも安価に、簡単に利用できる生成AIサービスですが、企業が活用をするには情報漏洩のリスクが指摘されてきました。(情報漏洩については、後ほど詳しく解説します)入力した内容がOpenAI社の学習に利用されることから、企業が保有する個人情報や取引先情報など、社外秘の機密情報を守るため、導入に慎重姿勢を示す企業も多かったです。
そこで、解決策として注目されているのが「自社専用ChatGPT」の構築です。代表的な方法としてはMicrosoft社が提供する「Azure OpenAI」を活用した環境構築で、これによってユーザーはインターネットを介さずChatGPTを利用可能になります。
業務プロセスに生成AIを組み込む
生成AIを自社業務の一部に組み込むことで、既存業務の効率性やクオリティを高められます。単に生成AIサービスを利用するだけでなく、自社が保有するデータを読み込ませ、各社にとって最適なアウトプットを得られる仕組みが構築されていることがポイントです。
自社で提供しているサービス・ツールに組み込む
生成AIのシステムを組み込んだ新しいサービスを開発し、顧客への提供を始めている企業もすでに出現しています。お客さまが利用可能な生成AIサービスを新たに開発したり、既存のサービスの精度を高めることに生成AIを活用するなど、さまざまなバリエーションがあります。
生成AIを活用している企業の取り組み事例
それでは、実際に生成AIを活用している企業の事例をみていきましょう。大企業で先進的な活用が進んでいます。
自社専用ChatGPT環境構築の事例
日清食品ホールディングス
日清食品ホールディングスは、「NISSIN AI-chat powered by GPT-4 Turbo」というシステムを構築し、全社約4,800人の社員に提供しています。マクロトレンド情報収集、消費者動向調査、プレゼン資料骨子作成など、商談準備のための活用から、議事録作成、商談内容要約まで、幅広い業務で活用されているそうです。営業担当者1人あたり年間約250時間の工数削減、という試算も発表されています。
※詳しくはこちら
ライオン
ライオンは、「LION AI Chat Powered by ChatGPT API」という独自のシステムを構築し、グループの国内従業員約5000人の社員に提供しています。基本的な使用用途は、日清食品ホールディングスと同じです。企画資料作成、専門用語をわかりやすい言葉に翻訳、プログラミングコードの出力など、幅広い業務のサポート役として活用しているそうです。
※詳しくはこちら
業務プロセスに生成AIを組み込んでいる事例
JR東海
JR東海は顧客からの問い合わせ対応に生成AIを活用しています。同社職員がメールに対応する際、社内資料を参照して回答を作成する作業を、一部生成AIで代替しているとのことです。あらかじめChatGPTに社内規定や過去の資料などを読み込ませておき、顧客からの問い合わせ内容をチャットに入力することで、瞬時に回答案が出力される仕組みになっています。社内規定を細かく調べる手間を省き、事務的な業務削減と、サービスの質向上を目指しています。
※詳しくはこちら
アサヒビール
アサヒビールは、生成AIを用いた社内情報検索システムを導入しています。同システムの活用で、社内で保有する膨大な資料やデータを一括で検索することができ、要約された状態で情報を確認することも可能です。R&D部門の社員を対象に試験運用を開始しており、将来的にはアサヒグループ全体での導入を検討しているとのことです。
※詳しくはこちら
自社で提供しているサービス・ツールに組み込んでいる事例
ベルシステム24
コールセンター大手のベルシステム24は、電話オペレーターの業務効率化のために、生成AIを活用しています。たとえば、オペレーターの応対内容を要約させ、出現頻度の高い質問と回答の組み合わせを抽出し、FAQを生成しています。オペレーターの作業負担が減り、顧客応対1件当たりの作業時間を従来に比べて約5割削減できるとのことです。
※詳しくはこちら
LINEヤフー
LINEヤフーは「LINE広告」「Yahoo!広告 ディスプレイ広告」にて、広告管理ツール上で生成AIによるタイトルや説明文を提案する機能の無料提供を開始しました。広告主が、広告に設定するリンク先URLを入力すると、その情報をもとに生成AIが、タイトルや説明文を提案してくれます。広告作成にかかる負荷や工数の削減が期待できます。
※詳しくはこちら
「yaritori」は、最新AI「GPT-4o」を搭載した国内初のメールサービスです。日常業務でもっとも使うメール業務に生成AIを取り入れることができます。
サービス概要を記載した資料をお送りしますので、「最新AI」による業務効率化に興味がある方はぜひダウンロードしてください。
企業・ビジネスで生成AIを利用する注意点
生成AIにより、業務効率化やイノベーションが可能なことはすでにお伝えしたとおりですが、企業・ビジネスで生成AIを導入する際にはいくつか気をつけるべきポイントがあります。それぞれの具体的なポイントと対策について、ご紹介します。
機密情報の漏洩
入力データが生成AI事業者の学習に使われる可能性があり、顧客やパートナーから受け取った秘密情報を入力すると「秘密保持義務違反」「不正競争防止法違反」に該当する可能性があります。対策としては、「社内ルールの策定と教育」「技術的・システム的な対応」の大きく2つです。
社内ルールの策定と教育とは、誰が、何の目的で、どのように生成AIを使うといった、生成AIの使い方をルール化し、その内容を全社員が守れるよう教育・訓練することを指します。機密情報を入力しないことはもちろん、出力された情報を鵜呑みにしてはいけない、といった基本的な注意事項も合わせて伝えることで、生成AIにより引き起こされるリスクを抑えることができます。
技術的・システム的な対応とは、自社独自のシステム構築や専門的なアプリケーションの活用で、生成AIが、入力内容を学習に使えなくすることを指します。必ずしも専用の環境を構築する必要はなく、たとえばChatGPTをサービスに組み込むためのツール「ChatGPT API」の場合、機密情報の取り扱いに関する設定を「オプトアウト(=データ共有に同意をしない)」にすることで、入力情報が学習プロセスに使われることを防げます。
社内ルールの策定と教育、技術的・システム的な対応の両方を組み合わせることで、機密情報漏洩のリスクを抑えることができます。
著作権の侵害
基本的に、何らかの著作物(文章だけでなく、画像、音声など、あらゆる創作物を含む)について利用する場合は著作権者から許可を得るのが原則です。著作権法によって「私的使用のための複製」「検討の過程における利用」など、著作物を自由に利用できる条件も定められていますが、ビジネスで利用する場合、無断での使用はNGです。
生成AIを活用した場合も、基本的な考え方は同じです。AIが膨大なデータを学習すること自体は、著作権法が定める利用行為ではないため、許諾は不要です。ただし、生成されたデータが既存の著作物と同一・類似の場合、そのデータをアップロード・販売することは著作権侵害に当たる可能性があります。通常のクリエイティブと同じように、生成されたものが既存の著作物と似ていないか、チェックをする必要があります。
その他・利用規約違反
利用する生成AIサービスによっては、「生成物にはAIを利用して生み出した旨を明示しなければならない」といった個別ルールが存在するケースがあります。法律だけでなく、利用する生成AIの利用規約を確認したうえでの活用が必要です。
生成AIを業務に取り入れるなら「yaritori」
「yaritori」は、「info@」や「support@」といった代表アドレスを複数人で共有・管理できる、メール共有・問い合わせ管理システムです。
最新AI「GPT-4o」を活用した、国内初のメール生成機能「yaritori AI」を搭載しており、①メール文の自動生成、②丁寧な文章への変換、③日本語から英語への翻訳の3つの機能が利用可能です。
独自プロンプトにより、新入社員やITに疎い人でも精度の高いメール文を生成できるのが特徴で、メールサービスにAIが直接組み込まれているため、 メール入力文にコピー&ペーストする手間がなくなります。
まとめ|生成AIの先進活用事例をご紹介
この記事では、生成AIの先進活用事例をご紹介させていただきました。自社専用の生成AI環境を構築するパターンから、業務プロセスに組み込むパターンまで大企業を中心に導入が拡がっています。
「yaritori」は、最新AI「GPT-4o」を搭載した国内初のメールサービスです。日常業務でもっとも使うメール業務に生成AIを取り入れることができます。
サービス概要を記載した資料をお送りしますので、「最新AI」による業務効率化に興味がある方はぜひダウンロードしてください。
生成AIを活用したメールサービスについて、詳しく知りたい方は「生成AIが自動でビジネスメールを返信!?最新AIで変わる業務」もご参照ください。
※本サイトに掲載されている情報は、Onebox株式会社(以下「当社」といいます)または協力会社が独自に調査したものであり、当社はその内容の正確性や完全性を保証するものではありません。