法人クレジットカードを複数枚発行するメリットは?デメリットも解説

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業務効率化や経費管理最適化、既存カードの改善のため、法人カードの2枚持ちを検討する経営者・個人事業主が増えています。
しかし、年会費増加や管理の複雑化といったデメリットも考慮が必要です。メリット・デメリットを十分に比較検討し、自社に最適な判断が求められます。
本記事では、法人カードを複数枚保有する際のメリット・デメリット、2枚目の選び方の基準や注意点、そして具体的なおすすめカードまで詳しく解説します。
法人クレジットカードを複数枚所有するメリット
すでに法人カードを1枚お持ちで、その利便性を実感されている方も多いでしょう。実は、法人カードを複数枚持つことで、1枚だけでは得られない更なるメリットがあるのです。
ご利用可能枠が増える可能性がある
法人カードは、発行するカード会社ごとに審査が行われ、それぞれにご利用可能枠が設定されます。そのため、異なるカード会社で2枚目の法人カードを発行した場合、合計のご利用可能枠を引き上げられる可能性があります。
これにより、高額な設備投資やまとまった納税、広告宣伝費の一括払いなど、1枚のカードのご利用可能枠だけでは対応しきれない支払いにも対応しやすくなります。
また、1枚目のカードが限度額に達してしまった場合でも、2枚目のカードがあれば決済を継続できるため、ビジネスチャンスの損失を防げるでしょう。
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限度額が高いおすすめの法人カード7選比較!限度額を増やす方法も解説
多くの付帯サービス・保険を受けられる
法人カードには、空港ラウンジの無料利用・ビジネス関連の優待割引・コンシェルジュサービス・旅行傷害保険など、さまざまな付帯サービスが用意されています。
カードによってサービス内容は異なるため、複数枚を保有することで利用できるサービスの幅が広がります。
例えば、1枚目のカードにはないグルメ優待や福利厚生サービスを2枚目のカードで利用したり、旅行傷害保険の補償内容をより手厚くしたりすることが可能です。
自社の事業活動や出張の頻度などに合わせてカードを組み合わせることで、より多くの恩恵を受けることができるでしょう。
社員用追加カード・ETCカードを増やせる
法人カードによっては、社員向けの追加カードやETCカードの発行可能な枚数に上限が定められている場合があります。従業員数が多い企業や、社用車を多数保有している企業では、1枚の法人カードだけでは必要な枚数を用意できない恐れがあります。
異なる法人カードを複数契約することで、それぞれのカードで発行できる枚数を合わせ、より多くの社員用追加カードやETCカードを確保できるのです。
これにより、社員の経費立替払いの負担を軽減したり、車両ごとの高速道路利用料金を正確に把握したりでき、経費管理の効率化に繋がります。
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ETCカードが作れる法人カード9選比較|タイプ別のおすすめカードも紹介
国際ブランドを分けることで使える店舗が増える
クレジットカードには、Visa・Mastercard・JCBなどの国際ブランドが存在し、店舗によって利用できるブランドが異なります。1枚目のカードと異なる国際ブランドの法人カードを2枚目として保有することで、利用する店舗やサービスの選択肢が広がります。
例えば、国内での利用が多い場合はVisa/Mastercard®に加えてJCBブランドのカードを、海外出張が多い場合はVisaやMastercard®に加えてAmerican Express®ブランドのカードを持つなど、ブランドを分散させると良いでしょう。
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【最新版】Visa法人カードおすすめ比較6選!年会費無料~高還元率カードを徹底比較
用途によって法人カードを分ければ経費精算の効率化に繋がる
経費の種類や部門ごとに利用する法人カードを使い分けることで、経費管理の効率化が期待できます。「仕入れ専用」「広告宣伝費専用」「接待交際費専用」といった費目別や、「営業部用」「開発部用」といった部門別にカードを分けて運用できるのです。
カードごとに利用明細が発行されるため、どのカードで決済されたかが明確になり、経理担当者は個々の利用内容を細かく確認せずとも支出の内容を把握できます。
これにより、勘定科目の振り分け作業がスムーズになり、経理処理の時間短縮やミスの削減に繋がるでしょう。部門別・費目別のコスト管理の精度向上にも貢献します。
効率的にポイントを貯められる
法人カードの利用額に応じて貯まるポイントやマイルは、カードによって基本の還元率や、特定の店舗・サービス利用時のポイントアップ率が異なります。
支払う経費の種類に合わせて還元率が高くなるカードを使い分けることで、効率的にポイントを貯めることが可能です。
例えば、税金の支払いや広告費といった高額な支出には基本還元率の高いカードを、特定のオンラインサービス利用料にはポイントアップ特典のあるカードを利用するといった工夫ができます。
貯まったポイントを経費の支払いに充当したり、マイルに交換して出張費を節約したりすれば、経費削減効果も期待できます。
ポイント還元率が高い法人カードについて知りたい方は以下もご参考下さい。
ポイント還元率が高い法人・ビジネスカード11選比較|カードの選び方とポイント活用のコツ
法人クレジットカードを複数枚所有するデメリット・注意点
法人カードの複数枚所有にはメリットだけでなく、デメリットや注意点も存在します。安易に枚数を増やすと思わぬ負担が生じる可能性もあるため、事前にしっかり把握しておきましょう。
複数の年会費を支払う必要がある
法人カードを複数枚保有する場合、それぞれのカードに対して年会費が発生します。特に年会費が高額なカードを複数枚持つと、その負担は無視できません。
とはいえ、法人カードの年会費は経費として計上することが可能です。
しかし、キャッシュフローの観点からは支出が増えることに変わりはありません。コストを抑えたい場合は、2枚目以降のカードとして年会費が永年無料、または比較的低額なカードを選択することも有効な手段です。
ご利用可能枠が増えるとは限らない
メリットの項で「ご利用可能枠が増える可能性がある」と述べましたが、必ずしもそうなるとは限りません。特に、1枚目と同じカード会社で2枚目の法人カードを発行する場合、会社全体としての総利用可能枠(共通枠)は変わらないケースがあります。
ご利用可能枠を増やすことが主な目的であれば、1枚目とは異なるカード会社で2枚目のカードを申し込むのが一般的です。
ただし、いずれの場合もカード会社の審査では申込者の支払い能力(総与信枠)が総合的に判断されるため、単純に各カードの限度額が合計されるわけではない点には注意が必要です。
審査の難易度が上がる恐れがある
短期間に複数枚の法人カードへ集中的に申し込むと、審査に影響が出る可能性があります。カード会社によっては「資金繰りに困っているのではないか」と懸念され、審査の難易度が上がることがあるのです。
2枚目以降のカードを申し込む際は、前回の申し込みから一定期間(一般的には半年程度)空けることが推奨されます。もし審査に不安がある場合は、比較的審査基準が甘いとされている法人カードを検討するのも一つの方法です。
審査基準や申し込みしやすいカードについては、「審査の甘い法人カードはある?審査基準や申し込みやすいカードをご紹介」もご覧ください。
管理の手間・セキュリティリスクが増える
保有する法人カードの枚数が増えれば、管理の手間も増大します。カードごとに異なる暗証番号・利用明細の確認・支払日・引き落とし口座の管理が必要となり、ポイントやマイルも分散し管理が煩雑になりがちです。
また、物理的なカード枚数が増えることで、紛失や盗難のリスクも高まります。不正利用が発生した場合のチェックも、カードごとに行う必要があり、見落としのリスクも考慮しなければなりません。
特に追加カードを複数枚発行して社員に貸与している場合は、利用状況のモニタリングやルールの徹底などの管理体制が求められます。
2枚目の法人クレジットカードの選び方・ポイント
すでに1枚法人カードを持っている方が2枚目を選ぶ際には、やみくもに発行するのではなく、戦略的に選ぶことが重要です。1枚目のカードとの組み合わせで、より大きなメリットを得られるようにしましょう。
1枚目とは別の国際ブランドの法人カードを選ぶ
法人カードを選ぶ上でまず考慮したいのが、国際ブランドの組み合わせです。Visa・Mastercard・JCB・American Express®など、国際ブランドによって加盟店の数が異なります。
1枚目と2枚目で異なるブランドを選択することで、決済できる店舗やサービスの範囲が大きく広がります。これにより、国内外での出張やオンライン決済など、さまざまな場面で「カードが使えない」というリスクを低減し、利便性を高めることができます。
付帯サービスや保険・特典の異なる法人カードを選ぶ
2枚目のカードを選ぶ際は、1枚目のカードに付帯していないサービスや特典を補完するという視点が重要です。例えば、1枚目がポイント還元重視のカードであれば、2枚目には空港ラウンジ利用や手厚い旅行傷害保険が付帯するカードを選ぶと良いでしょう。
また、コンシェルジュサービスや特定のビジネス優待、福利厚生サービスなど、自社のニーズに合った特典を持つカードを選ぶことで、複数枚保有するメリットを最大限に活かせます。年会費とのバランスを見ながら、必要なサービスが付帯するカードを組み合わせましょう。
1枚目よりもランクの高い(または低い)法人カードを選ぶ
カードのランクも選択肢の一つです。1枚目よりもランクが高いカードを選ぶことで、より充実した特典やサービスを利用できる可能性があります。
上位ランクのカードは、ご利用限度額が高めに設定される傾向があります。また、質の高いコンシェルジュサービスや手厚い保険、特別な優待などが付帯していることが多く、ビジネス上のメリットや対外的な信用度の向上も期待できます。
ただし、ランクが高いほど年会費も高額になるため、コストとのバランスを考慮することが不可欠です。逆に、1枚目が上位カードの場合、2枚目は年会費無料または低コストのカードを選び、全体の費用を抑えるという選択も有効です。
2枚目におすすめの法人カード5選
ここでは、2枚目としておすすめの法人カードを5枚厳選しました。それぞれの特徴を確認し、1枚目のカードとの組み合わせや自社のニーズに合わせて、最適なカード選びの参考にしてください。
UPSIDER法人カード

年会費 | 永年無料 |
国際ブランド | Visa |
追加カード | 無料・無制限 |
ETCカード | 作成不可 |
ポイント還元率 | 1.0~1.5% |
申込条件 | 法人のみ(個人事業主は不可) |
・与信枠:最大10億円
UPSIDER法人カードは、最大10億円以上とも言われる高額な利用限度額が最大の特徴です。年会費は永年無料。リアルカードに加えて、利用用途ごとにバーチャルカードを枚数無制限で発行できる点も大きな魅力です。
これにより、SaaSの支払いや部署ごとの経費などをカード別に管理し、経理業務の効率化を図れます。さらに、利用先の制限や利用上限額の設定といったガバナンス機能も充実。
社員に追加カードを発行する際のセキュリティ強化や管理負担の軽減にも貢献します。限度額の悩み解消と効率的な経費管理を両立したい場合に適した一枚です。
UPSIDER法人カードについて詳しく知りたい方は「UPSIDER(アップサイダー)法人カードとは?|特徴や人気の理由を徹底解説」もご覧ください。
バクラクビジネスカード

年会費 | 無料 ※一部機能は有料 |
国際ブランド | Visa |
追加カード | リアルカード:1,540円(税込) / 枚 |
ETCカード | – |
ポイント還元率 | 1.0〜1.5% |
申込条件 | 法人のみ(個人事業主は不可) |
・与信枠:5億円以上
バクラクビジネスカードは、国際ブランドがVisaである点が大きな特徴です。1枚目がVisa以外の場合、このカードを2枚目に持つことで国内外での決済可能店舗が格段に広がります。
年会費は永年無料で、利用限度額も柔軟に設定されるため、コストを抑えつつ決済能力を高められます。リアルカードに加え、バーチャルカードも複数発行可能で、オンライン決済やSaaS利用料の管理が安全かつ効率的に行えます。
さらに、同社の経費精算システムとの連携で、利用明細の自動取り込みや仕訳作業も効率化できます。Visaブランドで決済網羅性を高め、経理業務も効率化したい方におすすめの一枚です。
バクラクビジネスカードについて詳しく知りたい方は「バクラクビジネスカードを徹底解説|カードの特徴や評判・審査基準は?」もご覧ください。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®︎・カード

【基本情報】
年会費 | 初年度:無料 2年目以降:22,000円(税込)※ ※2025年6月1日以降商品性改定に伴い年会費が33,000円(税込)に変更となります。 |
国際ブランド | AMEX |
追加カード | 3,300円(税込) |
ETCカード | 最大5枚まで発行可 |
ポイント還元率 | 1.125% |
申込条件 | 個人事業主・経営者安定した収入がある方 |
・与信枠:最大950万円
年会費以上の価値ある特典が魅力のプラチナカードです。1枚目が年会費無料カードで、サービスやステータス性に物足りなさを感じる方の2枚目として最適です。
最大の魅力は、世界1,600ヵ所以上の空港ラウンジが使える「プライオリティ・パス」に無料登録できる点。出張時の移動が格段に快適になります。
最高1億円の旅行傷害保険(利用付帯)や、24時間対応のコンシェルジュ、ビジネス優待も付帯し、安心と利便性を提供。「SAISON MILE CLUB」登録でJALマイルも高還元率で貯められます。充実のサービスとAmexブランドを求める方におすすめの一枚です。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®︎・カードについて詳しく知りたい方は「セゾン・プラチナビジネスを徹底解説!限度額・審査・特徴を紹介」もご覧ください。
ラグジュアリーカード チタン

年会費 | 55,000円(税込) |
国際ブランド | Mastercard |
追加カード | 16,500円で発行可能 ※4枚まで |
ETCカード | 年会費無料(発行手数料なし) |
ポイント還元率 | 1.0% |
申込条件 | 20歳以上(学生不可) |
金属製のカードフェイスが特徴で、高いステータス性を誇る法人カードです。年会費は高めですが、基本1.0%の高いポイント還元率が大きな魅力。経費決済額が大きい方の2枚目におすすめです。
特に注目すべきは、国税を含む税金の支払いでも還元率が1.0%と下がらない点(※)。高額な法人税や消費税の支払いで効率的にポイントを貯めたい場合に最適です。
貯まったポイントはキャッシュバックやマイルに交換可能。
24時間対応コンシェルジュや最高1.2億円の海外旅行傷害保険(自動付帯)など、付帯サービスも充実しています。高額決済でのポイント獲得とステータス性を両立したい方に適した一枚です。
(※)ポイント付与には条件があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
ラグジュアリーカード チタンについて詳しく知りたい方は「ラグジュアリーカードチタンとは?特徴やメリット・デメリットなどを徹底解説」もご覧ください。
三井住友カード ビジネスオーナーズ

年会費 | 永年無料 |
国際ブランド | Visa・Mastercard |
追加カード | 18枚まで発行可能(永年無料) |
ETCカード | 初年度無料550円(税込)/年 前年度に利用があれば年会費無料 |
ポイント還元率 | 0.5% 最大1.5%還元 ※ |
申込条件 | 満18歳以上の法人代表者、個人事業主の方 ※高校生は除く登記簿謄本・決算書提出不要 |
※対象の個人カードとの2枚持ちが条件です。
三井住友カード ビジネスオーナーズは、VisaとMastercard®から選択でき、世界中で使いやすいのが特徴です。1枚目がAmexやJCBの場合、このカードを追加すれば決済できる店舗が大幅に増え、利便性が向上します。
最大のメリットは年会費が永年無料であること。コストを抑えて2枚目を持ちたい方に最適です。
対象店舗でのポイントアップ特典(※)や、カード情報が裏面に集約されたナンバーレスデザインによるセキュリティも備えています。コストを抑えつつ決済の網羅性を高めたい方、特に1枚目がVisa/Mastercard®以外のブランドをお持ちの方におすすめのバランスの良い一枚です。
(※)ポイント還元には条件があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
三井住友カード ビジネスオーナーズについて詳しく知りたい方は「三井住友カード ビジネスオーナーズを徹底解説!限度額・審査・特徴を紹介」もご覧ください。
まとめ:法人クレジットカードを複数枚発行しよう!
複数枚の法人カードを持つことで、利用限度額の拡大、多様な付帯サービスの活用、経費管理の効率化、決済可能店舗の増加など、多くのメリットが期待できます。
一方で、年会費の負担増や管理の手間といったデメリットも存在するため、自社の状況に合わせて必要性を慎重に判断することが重要です。
2枚目のカードを選ぶ際は、1枚目のカードの弱点を補完できる国際ブランドや付帯サービスを持つカードを選ぶこと、年会費と得られるメリットのバランスを考慮しましょう。
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