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ETC協同組合の法人ETC・ガソリンカードとは?審査や特徴を解説

「新しく会社を立ち上げたばかりで、法人カードの審査に通るか不安…」
「事業用のETCカードやガソリンカードが必要だけど、初期費用や積立金が高くて手が出しにくい…」
このような悩みを抱えている事業主の方は少なくないでしょう。

特に、設立間もない法人や個人事業主にとって、一般的なクレジットカードの審査はハードルが高いと感じるかもしれません。

そうした課題を解決する心強い味方となるのが、ETC協同組合が提供する法人ETCカード・法人ガソリンカードです。

クレジット審査が不要なため、開業したばかりの法人や個人事業主でも安心して申し込めるのが最大の特徴です。さらに、出資金も退会時に返還される仕組みとなっており安心です。

この記事では、ETC協同組合の法人ETCカード・法人ガソリンカードについて、その特長や出資金制度、審査基準、そして申し込み手順まで詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

ETC協同組合とは?

まずは、ETC協同組合の概要や運営体制について、解説していきます。発行できる2種類のカードの特徴とカード発行審査の仕組みを把握しておきましょう。

組合の概要と運営体制

ETC協同組合は、中小事業者の経営支援を目的に設立された非営利組織です。

組合員の事業活動が安定し、より促進されるよう、経営に役立つ情報やサービスを提供しています。

法人・個人事業主を対象に、クレジット審査不要のETCカードやガソリンカードを発行しており、特にクレジットカードの審査に不安がある事業者や、設立間もないスタートアップにとって頼れる存在です。

発行できるカードの種類

ETC協同組合では、事業者のニーズに応える形で「法人ETCカード」と「法人ガソリンカード」の2種類のカードを発行しています。

法人ETCカードは、全国の高速道路で利用でき、曜日や時間帯に応じた割引やETCマイレージによるポイント還元が受けられるため、高速道路を頻繁に利用する事業者にとってメリットが大きいでしょう。

一方、法人ガソリンカードは、全国約6,400カ所のガソリンスタンドで利用可能で、毎月決定される組合価格に基づいた全国一律価格で給油できるのが特徴です。これにより、地域ごとの価格変動を気にせず、ガソリン代のコスト管理がしやすくなります。

どちらのカードもクレジットカード機能は付帯しておらず、利用明細や給油履歴はWeb上で手軽に確認できるため、日々の会計処理や経費管理を効率的に行える便利な仕組みが整っています。

カード発行審査の仕組み

ETC協同組合の最大の特徴のひとつが、「クレジット審査がない」点です。一般的なクレジットカードと異なり、信用情報の照会は行われず、事業の実態が確認できれば発行できます。

そのため、開業1年未満の新設法人や開業届を提出したばかりの個人事業主、またクレジット審査に不安のある事業者でも申し込みやすいのがメリットです。

これから事業を軌道に乗せたい中小企業・個人事業主にとって、非常に導入しやすいでしょう。

ETC協同組合の法人ETCカードの特徴

ここからは、ETC協同組合の法人ETCカードの特徴を詳しく見ていきます。年会費や手数料、割引やポイントの還元など、導入するうえで事前にチェックしておきたいポイントをまとめました。

年会費・手数料無料

ETC協同組合が提供する法人ETCカードは、初期費用・ランニングコストともに明快な点が特徴です。

・出資金:10,000円/1社(加入時のみ・カード枚数にかかわらず)
・カード発行手数料:880円(税込)/1枚
・年間手数料:880円/1枚(年1回)

加入時にかかる費用は、1社につき一律10,000円の出資金のみで、これはカードの枚数に関わらず発生しません。つまり、何枚カードを作っても出資金は変わりません。

その他、カード1枚あたり発行手数料が880円(税込)、そして年間手数料も880円(年1回)かかります。

このように、費用が明確に提示されているため、導入前にどれくらいのコストがかかるのかを把握しやすく、予算計画も立てやすいでしょう。

曜日や時間帯に合わせた割引

ETC協同組合の法人ETCカードは、特定の曜日や時間帯に料金が安くなるシステムがあり、高速道路の料金割引も充実しています。

・休日割引:30%OFF(土日祝の終日)
・深夜割引:30%OFF(午前0時~4時)
・平日朝夕割引:最大50%OFF朝:(6時~9時/夕:5時~8時)

曜日や時間帯に応じた割引制度をうまく活用することで、高速道路の利用コストを大幅に削減できます。建設業や運送業のほか、日常的に車を使用する企業にとっては、継続的な経費削減を実現できる大きなメリットとなるでしょう。

ETCマイレージによる還元

ETC協同組合の法人ETCカードを導入することで、ETCマイレージサービスによるお得なポイント還元を受けることができます。

具体的には、ETCマイレージサービスに登録した法人ETCカードで対象の高速道路を利用するたびに、お支払額に応じて自動的にポイントが貯まっていきます。

貯まったポイントは、還元額(無料通行分)に交換することが可能で、この還元額は次回の高速道路利用時に通行料金として充当可能です。

日常的な業務で車両を使用する企業にとっては、長期的な視点での経費削減に大きく貢献するお得な仕組みと言えるでしょう。


法人ETCカードについて詳しく知りたい方は以下も参考にしてください。
法人ETCカードとは?種類・メリット・選び方まで徹底解説


ETC協同組合の法人ガソリンカードの特徴

ここからは、ETC協同組合の法人ガソリンカードの特徴を紹介します。年会費や手数料、ガソリンの価格や利用状況の確認方法まで、詳しく見ていきます。

年会費・手数料無料

ETC協同組合の法人ガソリンカードは、法人ETCカード同様に年会費・手数料が無料です。組合加入時の出資金1万円と各種手数料以外の費用はかかりません。

・出資金:10,000円/1社(加入時のみ・カード枚数にかかわらず)
・カード発行手数料:880円(税込)/1枚
・年間手数料:880円/1枚(年1回)

ETC協同組合の法人ガソリンカードは、法人ETCカードと同じく年会費・手数料がほぼかからないのが大きなメリットです。

組合への加入時に1社あたり10,000円の出資金が必要ですが、これはカードの枚数に関わらず一律で、最初の1回だけ支払えばOKです。

ランニングコストを気にすることなく、事業に必要な車両の燃料費を効率的に管理できるでしょう。

全国均一価格で給油できる

ETC協同組合の法人ガソリンカードを導入する大きなメリットの一つは、全国どこで給油しても価格が統一される点にあります。

通常、ガソリン価格は地域や店舗によって変動が大きく、特に地方への出張や広範囲での事業活動を行う場合、給油する場所によってコストがかさむことが少なくありません。

しかし、この法人ガソリンカードを利用すれば、月末に組合が算出する「組合価格」が適用されるため、全国一律の料金で給油が可能となります。

利用可能な給油所は、エネオスをはじめとする全国約6,400店舗に及び、これは主要なガソリンスタンドチェーンを網羅しているため、出先で給油場所に困ることはほとんどないでしょう。

Web明細で利用状況を確認できる

ETC協同組合の法人ガソリンカードでは、給油履歴や利用明細をWebと書面の2つの方法で確認できます。

特に便利なのがWeb明細です。会員専用ページにログインすれば、リアルタイムで利用状況をチェックできます。ログイン情報は、送られてくる請求書の左下にあるIDとパスワードで簡単に取得可能です。

一方、書面での利用代金明細は毎月郵送されますが、1回あたり220円(税込)の発行手数料がかかるので注意が必要です。


法人ガソリンカードについて詳しく知りたい方は以下も参考にしてください。
法人向けガソリンカードとは?一般的なカードとの違いなどを解説


出資金制度とその注意点

ETC協同組合に加入する際には、「出資金」という形で一定の金額を預ける必要があります。これは組合員としての権利を得るための費用であり、あくまで“預け入れ”の性質を持つものです。

解約時には返金される制度となっていますが、いくつか注意しておきたいポイントもあります。

出資金の金額と徴収タイミング

ETC協同組合では、加入時に1社あたり一口10,000円の出資金が必要となります。

この金額は法人・個人事業主の別やカードの枚数に関わらず一律です。つまり、複数枚カードを申し込んだ場合でも、出資金の金額が変わることはありません。

申し込み書類を送付したあと、カード発行手数料や年会費などの費用とあわせて、出資金の振込案内が送られてきます。

実際にカードの発行手続きが進むのは、この入金確認後となるため、申し込みから発行までの流れをスムーズに進めるには、案内に従って速やかに入金を済ませることが大切です。

解約時の返金ルールと時期

退会時には、この出資金は返金される仕組みとなっています。ただし、返金のタイミングには少し注意が必要です。

組合側で正式に退会が受理されてからの返金となるため、申請書類に不備があったり、連絡の行き違いがあったりすると、返金処理に時間がかかることもあります。

スムーズに退会・返金を進めるには、退会申請時の書類記入を正確に行い、不明点があれば事前に確認しておくと安心です。

審査基準と落ちるケース

ここからは、ETC協同組合のカードの審査基準に加えて、審査に必要な書類と申し込みの条件を解説します。また、まれに起こりうる審査落ちのケースやその対処法を把握しておくことで、スムーズにカードの導入ができるはずです。

必要な書類と申し込み条件

法人・個人事業主ともに下記書類のコピー提出が必要です。

・法人:履歴事項全部証明書(6ヶ月以内)、代表者の身分証、車検証
・個人事業者:確定申告書写し、代表者の身分証、車検証

これらの書類に加えて、1万円の出資金を支払うことで申し込みが可能となります。クレジット審査がないため、必要書類さえ揃えれば、比較的スムーズに申し込みを進められるでしょう。

審査落ちが起こるケースと対処法

ETC協同組合のカード審査は、一般的なクレジットカードの審査とは異なり、比較的柔軟だと言われていますが、まれに審査に通らないケースも存在します。

その主な要因としては、申し込みに必要な書類が揃っていなかったり、記入漏れや間違いがあったりする書類不備や未提出が挙げられます。

また、提出された書類だけでは事業の実態が十分に確認できない場合も、審査が進まないことがあります。さらに、申し込み内容について組合から確認の電話があった際に連絡が取れない場合や、過去にETC協同組合から強制退会になった履歴がある場合も、審査に通らない可能性があります。

必要な書類を事前にしっかりと確認し、漏れなく正確に準備することが、審査通過への一番の近道です。申し込み前に今一度、提出書類に不備がないか、隅々まで確認するよう心がけましょう。

「審査のハードルが低い」は本当か?

ETC協同組合のカード審査は、しばしば「審査のハードルが低い」と耳にすることがあります。実際、一般的な銀行系クレジットカードが個人や法人の信用情報を厳しく照会するのに対し、協同組合の審査では、そうした信用情報の確認が行われません。

このため、過去にクレジットカードの審査に落ちた経験がある方や、開業したばかりでまだクレジット実績がない事業者の方でも、審査に通る可能性が高いと言えるでしょう。

ただし、組合への加入審査自体は存在します。前述したような、書類の不備や事業実態の確認ができないケース、あるいは過去に組合からの強制退会歴がある場合は、審査に通らないこともあります。

そのため、「審査のハードルが低い」という言葉を鵜呑みにするのではなく、必要な書類をしっかりと準備し、正確に情報を提供することが大切です。

申し込み方法と発行までの流れ

ETC協同組合のカード申し込みは、以下の流れで進みます。全体的にシンプルな手続きで完了し、手間なくスムーズに導入できるため、忙しい事業者にとっても利用しやすい仕組みです。

申し込みステップ

ETC協同組合のカード申し込み手続きは、以下の4つのステップで完了します。

1.Webフォームで申し込みをする
まずは、ETC協同組合の公式サイトからWebフォームに必要事項を入力し、申し込み手続きを開始します。

2.必要書類を記入・郵送する
申し込み内容に応じた必要書類(法人の場合は履歴事項全部証明書、個人事業主の場合は確定申告書の写しなど)を準備し、必要事項を記入した上で組合へ郵送します。

3.組合から入金案内が届く
申し込み内容と書類の確認後、出資金やカード発行手数料などの入金案内が組合から送られてきます。

4.入金確認後、カードが発行される
入金が確認され次第、カードの発行手続きが進められます。

これらの手順を経て、最短で2〜3週間ほどでカードが手元に届きます。忙しい事業者の方でもスムーズに導入できるよう、手間なく効率的な流れが組まれているのが特徴です。

カード発行後の受け取り方法

発行された法人ETCカード・ガソリンカードは、申し込み時にご登録いただいた住所へ郵送で届きます。

カードをスムーズにお受け取りいただくため、代表者の方やご担当者の方が不在にならないよう、あらかじめ配送スケジュールを調整しておくのがおすすめです。

複雑な手続きは不要で、カードが届いたその日から事業での活用が可能です。

まとめ|ETC協同組合はスタートアップ・個人事業主にやさしい設計

ETC協同組合の法人ETCカードと法人ガソリンカードは、クレジット審査が不要という大きな特長を持っています。これにより、開業したばかりの新会社や個人事業主でも申し込みやすい設計となっています。

出資金制度も明確で、解約時には返金されるので安心です。また、高速道路料金の割引や全国一律価格でのガソリン給油といった、事業運営に役立つ機能が充実しているのも魅力です。

日頃から高速道路やガソリンの利用が多い事業者にとって、ETC協同組合のカードは、経費管理の効率化とコスト削減を同時に実現できる、非常に実用性の高いツールです。この機会に、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。